湯川で魚釣り 9月22日(木)〜24日(土)
 こないだ黒姫をさまよったときに、いとこのじゅんちゃんとケータイメールのやりとりをしていて、そこからハナシが弾んで、ひさしぶりに一緒にキャンプしようってことになり、日光湯川に行ってきた。じゅんちゃん魚釣りするっていうので、そこにおれも混じらせてもらった。

 9月22日の深夜、キャンプ道具をフォーサイトに積んで出発。東京は小平市の自宅から日光っていうと、東北自動車道で宇都宮に行って、そこから日光宇都宮道路っていうので行くのがたぶんいちばん速いと思って、そっちに向かったんだけど、東北自動車道、どこから乗ればいいのかよくわからなくて、のたのた走って岩槻インターに着くまでに2時間くらいかかった。深夜でもくるま通りの激しい都内から埼玉にかけて地図を確かめながら走るよりも、もしかしたら、関越自動車道で、沼田くらいまで行って、そこから下道使ったほうが速いのかなあなんて思いながら走る。
 真夜中の日光、野生の鹿に2度ほど出会う。いろは坂で数匹、中禅寺湖のちょっと先でも数匹。けっこう夜中に活動しているみたいだ。
 じゅんちゃんとの待ち合わせ場所、戦場ヶ原、赤沼茶屋の駐車場。ここで、じゅんちゃんが車中泊しているはず。まだ真夜中。春日部ナンバーの車をさがしてうろうろ。たぶんあの車のなかで寝ているにちがいないと、目星はつけたが、声かけるわけにもいかないので、フォーサイトも駐車場に停めて夜明けを待つことにした。秋の日光、けっこう寒い。車中泊のひとたちは、けっこうたくさんいる。でも二輪はおれだけ。車のなかは寒くないんだろうなあって、ちょっとうらやましかったりして。



  

 空も白みはじめたころ、ケータイで入れたメールに返事が返ってきて、じゅんちゃん目がさめたみたいだから、電話をして会う。おれは魚釣りのことはさっぱりわからないので、道具はすべてじゅんちゃんに借りる。じゅんちゃんフライ。おれルアー。六時に赤沼茶屋で手続きをして、湯川に向かう。また森のなかで鹿の親子が草喰ってる。
 湯川は、釣りもできるが、ハイキングコースみたいで、釣り目的のひとたちのほかにも、歩くだけのひとたちもけっこういる。みよちゃんのつくったおにぎりをもらって食べて、釣りの手ほどきをざっと受けて、おれもこの川にルアーを投げてみる。湯川で釣りをするのは、じゅんちゃんも初めてみたい。なんども歩いてるらしいけど。なんかの釣りの本だかに、この川は良いって書いてあったのをみたらしく、それによると、ここはフライよりもルアーのほうがよさそうだとか書いてあったそうだ。そんなわけで、おれはルアーを貸してもらったんだけど、でも、釣れない。おれのちいさなショッキングピンクのルアー、魚たちには不評なのだろうか。藻はよくかかるのだが。向こう岸の草はよく釣れるのだが。じゅんちゃんはリバーランドスルーイットみたいなフライをくるくる回してイワナ(合ってる??)を一匹釣った。写真撮ってリリース。

  

 じゅんちゃんが、サングラスを貸してくれた。なんか、水面のキラキラ光っているのが消えて、水のなかが見えるやつ。このサングラス、いいなあ。それから、いろんなルアーを借りて試してみる。サングラスをとおして、ごっついルアーに魚が食いつこうとしているのが見えた。やあ、これはいけるかもと、その魚めがけて何度もルアーを投げてみる。でも、けっきょく釣れなかった。
 そういえば、ハイキングしているおじさんに、なにが釣れるんですか?? と、きかれたんだけど、さあ…なんでしょう…?、と、答えてしまった。なんかおれ、シロウト丸出しだなあ。それにしてもなにが釣れるんだろうここ…。とりあえず、向こう岸と藻…。

 

 このハイキングコースをずっと歩いていくと、湯滝ってのがあるらしいんだけど、そこまで歩くのはちょっとしんどい。だんだん日が昇ってくるともう釣れないだろうなあって雰囲気になってきて、引き返すことにする。






 そのあと中禅寺湖は菖蒲が浜キャンプ場に行く。今年ここ来るの、おれは3回目だ。まいど中禅寺湖にとくに用があるわけでもないのに、なぜかここのキャンプ場には縁がある。
 じゅんちゃんはダンロップの山岳用テントを張る。ずっとまえに山で遭難したとき、このテントのおかげで命拾いしたという長年の戦友であるらしい。おれのは十数年前に買ったっきりあんまり使わなくて、最近になってよく使うようになったアドベンハットのツーリングテント。これしか持ってない。
 おれは基本はインドアな人間なので、今回は、アウトドアについて、じゅんちゃんにいろいろ教えてもらうつもりで来た。だから、食い物はぜんぶじゅんちゃんに作ってもらってしまった。昼はスパゲティ。夜はすき焼き。手伝いもせずにずーっと見てました。いくつか料理の秘伝をさずかる。酒飲んで寝る。

  

 翌日、昨日の残りのごはんとすき焼きを卵で閉じていただく。これもじゅんちゃんにまかせっきり。おれはときどきお湯を湧かす係。
 きのうは天気よかったのに、きょう、出発するころには小雨がぱらついていた。今市にうまいそばやがあるってんで、カッパ着て、じゅんちゃんの車について走りだす。日光いろは坂のくだり道。車が列をつくってゆるゆると坂をくだっている。そこでフォーサイト、ついにやっちまった。急なくだりのヘアピンカーブで、ずるっとすべってがしゃんと転倒。ほとんど徐行運転だったから、怪我はなかったけど、これは恥ずかしい。うしろの車のひとに、大丈夫ですか??と声かけられて、無理のある元気な声で、はーい、大丈夫でーすとか答えちゃって、なさけない。じゅんちゃんもすぐに気がついて停車してもどってきた。
 おれの中型スクーター、フォーサイトは、街なかとか、高速道路みたいなところではすごく便利でラクチンでよいのだけど、こういうところはどうも苦手だ。オートマチックスクーターの宿命なんだろうか。雨、急なくだり道、急なコーナーリング、車の流れ、そしておれのウデマエと、いくつもの悪条件が重なっての情けない転倒であった。春に買ってピカピカなのに、もうキズだらけ。悲しい。

 

 気を取り直してまた走りだす。
 天気がよかったらさぞ快適だろうというような並木道を走って、今市のそば屋。ふたりで四合食べる。うまかった。六合でもいけたと思う。だよね。
 そのあと豪雨に打たれながら鷲宮のじゅんちゃんちにちょっと寄ってから帰る。帰り道も豪雨。ふつうなら2時間もあればうちに着くはずなんだけど、4時間かかった。道に迷ったのもあるけれど、雨のなかスピード出せない。びしょびしょのなか地図を出すのも億劫なので、だいたい標識をみながら適当に走ったのもいけなかったのかな。
 ということで、ひさびさの魚釣りに行ったハナシはおしまい。

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