![]() こないだ山川さんが、コミックビームのエンターブレインから出版された新刊、「コーヒーもう一杯」の第一巻と、「口笛小品集」という二冊のまんが本を送ってくださり、ここのところこの二冊、くりかえし読んでいる。「コーヒーもう一杯」は、いまコミックビームで連載中の新作で、「口笛小品集」は、いままでの山川作品から選ばれた作品集。 山川さんとはしばらくごぶさたしてたから、暑中見舞いもかねて、新作の感想メールでも書いて送ろうと思って何度かパソコンに向かったりしたんだけど、なんかうまくいかない。新作とても良かったし、思うところもいろいろあるのだけど、もしもそういうメールをおれが書いて山川さんに送ったとして、届いた先で山川さんが、なんか不思議そうに首かしげてるような姿が想像できてしまって、いかん。 これはうぬぼれやのおれの勝手な思い込みにすぎないと思うのだけど、そういうことをわかった上で申し上げるのだけど、山川さんはおれが素直に山川さんの作品の感想を述べることを許してくれない。それが証拠に、なんかの機会に、山川さんと会って、面と向かって「作品よかったですよー」なんていってもたいていいつもなんか釈然としない顔してるのだ。しょうがないから、ちょっと偉そうな態度に出て、山川さんのかくものに、その場の思いつきで嫌味のひとつでもいってみると、山川さん、「すっげームカついた!!」とかいいながら、すごく嬉しそうな顔をする。 長く続けると、なれ合いでだらだらしがちなまんが同人誌の世界で、山川さんは、コツコツと地道に作品を作り続けている。ひとコマたりと手を抜くことのない作品を積み重ね続けている。 そんな山川さんを相手に、いまのおれが偉そうなこと、言えるわけないじゃん。嫌味なんて思いつくわけないじゃん。 これは山川さんがおれに仕掛けたワナなのか、あるいはじぶんでじぶんに仕掛けたワナなのか。やっぱり結局コツコツと、すこしづつでも動き続けるしかないみたいなんだな。そういうことなんだなあと、あらためて思った。 http://www5a.biglobe.ne.jp/~naoto-y/ |
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