「南の魚2」第1話ペン入れ中
 2011年9月4日の制作時間、132分14秒。
 「南の魚」第2巻、第1話ペン入れ中。だいたい12ページの途中まで。

 「南の魚」も「着香系の男」も、両方600円で売ってる。ともにA5版、本文64ページの本。
 この値段はどうなのかな。高いのか安いのか。
 マンガの同人誌を知らないかたたち、一般的な170ページ400円くらいで売ってるメジャーな単行本しか知らないかたたちにとっては、おれの本はえらく高い本にみえてるかもしれないなあ。
 マンガ同人誌を知ってるひとたちからすると、まあまあ普通の値段かなあ。ちょっと高めと思うひともいるかも。
 なかにはもっと高くしたほうがいいよってアドバイスくださるひともすこしいた。

 むかし、1989年につくったB5版の初期型「月の男」は、本文280ページを1000円で売った。300部つくって25万円くらいの印刷費だった。計算すると原価833.33円。
 ちょっとだけ作者の利益をつけた感じかな。でも、当時、趣味でつくった同人誌のくせに、そんな利益があるってことに、なぜか申し訳なさを感じてしまっててさ、だから、通販で買ってくださるかたには、送料サービスしてた。あと、けっこう名刺代わりにタダであげまくってたりもしてた。
 だから、全然赤字。もうけなし。
 当時は、読んでくれるひとがいるってだけで、すごく嬉しかったからね。

 でも、それだと長続きしない。
 このやりかたしてると、つぎの本を作る資金がだんだんなくなっていくんだよな。だんだん続けるパワーもなくなっていく。
 続けていこうとするならば、やっぱりある程度、資金回収して、つぎの本をよりよくするための資金をつくることも意識していくべきだなって、いまは思っているわけだ。

 じぶんが買う側の人間だったら、どうか。
 こういう本を買うときは、だいたい面白いかもしれないなあと思って買うわけだけど、そのとき払うおカネには、つぎの本もがんばってねって、応援のキモチも込めてるわけだ。
 だけど、原価割れした本ってのは、つぎの本をより良くつくる資金をつくることができないわけだ。せっかくつぎにもっといい本つくってくれよって思ってキモチよくおカネを払ってくれた読者のかたがたに対して、あなたが買ってくれたおかげでこっちはおカネなくなっちゃったから、つぎの本は作れませんっていうのは、なんだかヘンだよなあ。

 っていうような考えで値段をつけることにしている昨今なんだけど、このハナシ、まえにも書いたっけ??
 毎日書いてると、わかんなくなるなあ。

 「南の魚」も「着香系の男」も、ぜんぶ売れれば、それなりに資金回収プラスαくらいにはなるキモチでつくってるけど、いまのところさっぱりです。
 在庫かかえて、どうしてよいやらの日々が続いてます。

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