![]() コンニャクってやつは、虫がいっぱいついて、うっかりしてると葉っぱみんな喰われちゃうんだよって、親戚のおばちゃんが言ってたんだけど、うちのコンニャクにはちっとも虫がついたことがなかった。なんでかっていうと、おそらく二階のベランダで育ててるから、そこまでタマゴ産みにくる蛾がいなかったってことなんだろうと思うんだけど、今年、初めて一匹だけ、虫がつきました。 こいつです。 ![]() 初めて我が家のコンニャクについたイモムシくんなので、どうしてくれよう。殺すのもいやだし、どっかに捨ててくるっていうのもなんだし、毎日見てたら可愛くなってきちゃったので、このまま見守ることにした。 もう時期的にコンニャクの葉っぱも終わりで、黄色くなりかけた残り物をちびちび食べるくらいしかないのだが、一生懸命食べられそうな葉っぱを探して、あちこちコンニャクの茎を登ったり降りたりしているのが健気でねえ。シッポがアンテナみたいで、右に左に嬉しそうにゆらゆらさせて歩いているのだ。立派な蛾になって飛んでってくれよって思ってたんだけど…。 あるときこのコンニャクイモムシ、急に葉っぱを食べなくなった。植木鉢から出て、ベランダをあちこち歩きまわるようになった。いよいよか、いよいよサナギになるのかな。サナギになる枝かなんかを探して歩きまわっているのかな。殺風景なベランダで申し訳ないけど、どこかいいところをみつけてサナギになってくれ。そう願って毎日見てたわけだよおれ…。 で、きょうはどうかな、イモムシくんは元気かな、お昼くらいにベランダに置きっぱなしのいつもの健康サンダルに足をつっこんで、コンニャクの植木鉢を見にいくわけだ。あれー、いないなあ…。また今日も散歩に出ちゃったか、ベランダをあちこち探しまわるおれ。スミレのプランターの横とかホウキやジョウロの置いてあるところとか壁の隙間とか。でもやっぱりいない。ま、しょーがない、そのうちまた出てくるだろう、部屋にもどることにして、サンダルを置いてあったところにもどると、なんだこれ、黄色い液体がどわーと広がってる。あれれれれ、なんだこれ!?!? まさかと思って健康サンダルを脱いでみると、ああ、コンニャクイモムシくんが…。 もう泣きながら靴下洗いました。悲しいようなキモチ悪いような、なんかもっと大きなペットとかのことだったら、この涙にも説得力あると思うんだけど、いつもだったら気にもかけないようなちいさなムシケラくんのことなので、やっぱり笑ってしまったりもして、なんか複雑な気持ちでした。 そんなわけで、大失敗してしまったというオハナシでした。ごめんなさい。 |
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