![]() こないだこのホームページで、ラジオを買ったっていうハナシを書いたとき、うちには壊れた古いステレオチューナーがあるっていうハナシもその流れで書いた。そしたら、それを読んだうちの近所のデザイナーの小出くんが、チューナーの写真を撮らせてくれっていってやってきた。 なんかよくわからないんだけど、とあるウェブデザインの仕事で、古いアナログチューナーの写真を使ってつくったもののプレゼンが通ったらしいんだけど、本番でその写真の使用許可が降りなかったそうで、急遽似た写真をじぶんで撮影しなくてはならないことになったんだとか。詳しい事情は知らないので、違ってるかもしれないけど、なんかそんなようなハナシで。 まあすっかり鳴らなくなってしまったチューナーなので、これがこのチューナーの最後の仕事になるかもなあ、なんて思いながら、となりの部屋に仕舞ってあったチューナーを出してきて、ひさしぶりに見てみると、うわーっ、ものすごい色。まっ茶色。おれがヘビースモーカー時代(いまもか!?)に使い倒したものなので、タバコのヤニでコーティングされて、テカテカした琥珀の物体になっていた。 小出くん、ホントに、これの写真で広告つくるの?? 多少の汚れなら、パソコンで修正できるっていってたけど、これはヤバイんでないの?? 現物見て、小出くんもそうとうビビッてたみたいだったけど、けっきょく磨くことになりました。最初は、ジッポーオイルとか、エタノールとか、ソルベックスとか使ってみたんですが、なかなか綺麗にならず、こりゃ写真撮るよりCGで作ったほうが早いんじゃないかって気にもなったのですが、スーパーオレンジっていう洗剤を使ったら、けっこう汚れが落ちてきた。おれもすこしは手伝ったけど、こういう面倒くさいことは苦手なので、最終的には小出くんがひとりで磨きあげたって感じですね。 下の写真は、はたらくおじさん、小出くんがチューナーを磨いているところ。 ![]() 磨くまえの琥珀色の箱だったころのチューナーの写真も撮っておけばおもしろかったとあとで思ったが、磨きあがったチューナーは、ホントに新品みたいにピカピカになった。ただ、写真撮り用に磨いただけなので、手でさわると洗剤でベタベタ。ま、とりあえずこれでいいや、写真を撮ろう。 小出くんの指示で、チューナーのダイヤルに手を添えて、おれが手のモデルをやる。壊れてスイッチが入らなくなっちゃってるチューナーなので、メーターの灯りはパソコンでそれっぽく処理するしかないかもなあ、なんて思ったんだけど、ここまでやったんだから、とりあえず電源入れてみよう。コンセントを差し込んでスイッチを入れてみる。 あ、ついた。 メーターに灯りがついた。あれれ、壊れてたはずなんだけど、どういうことだろう。もしかしたら洗剤が隙間から入って電流の通りがよくなったのかな。理由はわからないけれど、とりあえずめでたい。 一応写真としては、ちゃんとしたのができたと思う。灯りのついたチューナーと、そのダイヤルをまわす手の写真。白魚のような美しいおれの右手の指がひとつひとつ添えられて、おそらく広告としてはパーフェクトにちがいないだろうな。よかったな、小出くん。 小出くんが帰ったあと、この電気がつくようになったチューナー、ステレオアンプにつないでみました。はたして音も出るだろうか。アンテナは部屋についてるテレビ端子につないで、スイッチを入れる。じゃんじゃじゃんじゃんじゃーん!! おお、ちゃんと音も出るようになってる!! きれいにしたら治ってしまったではないか!! といってもよくよく確認してみると、音が出るのはFMが片チャンネルだけでした。ステレオではダメ。AMは全然音出ない。でもFMをモノラルで聴くだけならとてもいい音で聴こえる。おれの場合、日々の生活のなかでラジオを聴くときは、だいたいJ-WAVEあたりをかけっぱなしにしていることがほとんどなので、これはこれでいいんじゃないかってことで、またこのでかいウミガメチューナー、使うことにしました。 まあそんなわけで、こないだ買ったばかりの新型デジタルラジオは、現在母に貸し出し中。あげるっていわないところが、おれのケチなところだな。 ![]() ステレオ関係で最近のもうひとつの変化としては、CDチェンジャーを買いました。 いままでずっと使っていたCDプレイヤーは、もう数年前に壊れてしまっていて、それ以降、テレビのある部屋からスタジオジブリのどんくりDVDプレイヤーを持ってきて使っていたりしてたんだけど、DVD観るときはプレイヤーをいちいちはずして持ち運びしなくてはならないので、いずれはなんとかしたいなあって思っていたんだな。 それで新しく買ったのがCDプレイヤーでなくて、チェンジャーなのはなんでかっていうと、ここんところ何年もおれはグレイトフル・デッドばかり聴いていたからなのだ。 デッドが現役で活躍していたころは、ずっと地味でつまらないふつうのアメリカンロックのバンドっていう印象しかおれは持ってなかったんだけど、たしか2000年ころだったか、あらためて聴いてみてから、すっかりハマッてしまった。デッドばかり聴いている。 グレイトフル・デッドっていうバンドは、スタジオ盤もいいけれど、ライブ盤がとにかく面白い。だからライブ盤ばかりが、やたらとたくさん出ている。それもCDで3枚組とか4枚組とか。一枚いちまい独立して聴けるものもあるけど、だいたいが数枚通してのライブの流れがあるので、できれば順番に通して聴きたいと思うものばかり。 そんなのをとっかえひっかえ聴きながら生活していたので、なんだか一枚ずつ聴くCDプレイヤーでは面倒が多いなあと感じていたのだ。だから、いずれはセットを通して聴けるCDチェンジャーが欲しいなあって夢みるようになっていたのだなあ。 それで先日、ついに買ったのが、パイオニアの25枚CDチェンジャー。 いまの時代は、iPodとかのほうがもっと便利なのかな、CDチェンジャーってあまり人気ない雰囲気。いま売ってるチェンジャーは、普通のが25枚チェンジャーとマニアックなのが301枚チェンジャー。このふたつだけみたい。以前はもっといろいろあったような気がする。 おれとしては、デッドのライブCDを切れ目なく聴きたいっていうのが目的だったので、5枚チェンジャーくらいが理想って思ってたんだけど、あいにくそういうのはいまはなくて、25枚チェンジャーを買った。 まあとにかく、これでデッドのライブを通して聴けるようになったわけだ。よかったよかった、またひとつ理想に近付いてめでたいこっちゃな。なーんて喜んでみたんだけど、現実的に考えて、CD何枚にもわたるライブをきちんと聴けるだけの時間ってのは、日常生活にはほとんどないです。BGMにしてかけっぱなしにして、途中で食事とか散歩とかいっちゃったりして、なかなかむずかしい。 だから普段は、うちにあるいろんなひとのいろんなCDをごっそり入れて、仕事中のBGMとしてランダム演奏にして聴いています。これがけっこう楽しい。キース・ジャレットとかビル・エバンスとかドゥルッティ・コラムとか、むかし好きだったやつをこちゃまぜにして、あらためて順不同に聴いてみるとまた新鮮な感じがしてよいです。買ったけどあんまり聴いてなかったCDなんかもまぜておくと、さらに新鮮で面白い。 しかし肝心のデッドのライブなんだけど、これが残念ながらランダム演奏には向かないんだなあ。だいたいライブ盤っていうのは、曲の合間に拍手とか歓声とかあるし、メドレー式に曲が変わっていったりもするから、ランダムにして聴くと、曲がブツ切りになることが多い。初期のライブ盤数枚には拍手などの音を抜いてあるものもあるけれど、でもなぜかブツ切り感は否めない。ライブ盤でランダム演奏はあんまり合わないみたいだなあ。 デッドのライブ聴きたくて買ったCDチェンジャーなんだけど、おかげさまで、デッドのライブ以外の音楽の良さに改めて目覚めましたっていうオハナシでございました。 |
この記事のURL |